フィリーズのマニエル監督は、不振の打線の打開策に日本式練習を取り入れた。メジャーでは不調な打者は疲労を取るため休養させることが多いが、この日約1時間半の全体練習の中で主力打者に特打ちを命じた。日本で本塁打王を獲得したこともあるマニエル監督は「練習あるのみ。野球は反復なんだ」と力説した。

 第2戦までのチーム打率は2割3分9厘で、レイズの2割7厘を上回る。しかし好機での凡退が目立ち、得点圏に走者を置いたときの成績は28打数1安打。しかも主砲ハワードはプレーオフに入ってから11試合、本塁打が出ていない。

 マニエル監督は初めて日本でプレーした当時、5分もスイングすれば疲れてしまったと説明。「2時間打ち続けられるようになったとき、私は強くなった」。田口は「監督は日本で打てないとき、何時間も打ち込んで成功した。考え方が一致する」と話し、特打ちに向かった。