日本ハム栗山英樹監督(54)が来秋ドラフトの超目玉、創価大・田中正義投手(3年=創価)へ早くもラブコールを送った。

 5日、都内で母校の東学大硬式野球部の結成40周年記念祝賀会に出席。あいさつでは、同部が所属する東京新大学リーグでの飛躍を願うとともに、同リーグで輝きを放つ逸材への思いがあふれた。「実は、田中正義は高校が創価高校で僕の後輩になります。現時点でドラフトの評価では誰も正義にかなわない感じ。ファイターズらしく、いろいろ考えます」と、名字ではなく下の名前で呼ぶほど、獲得を熱望する考えを吐露した。

 実力を直に確かめたからこそ、熱意は高まる。シーズン中の8月21日。日本ハム2軍と創価大による「プロ・大学交流試合」を視察。先発した田中は自軍の若手を相手に5回5安打1失点、7奪三振と好投した。「自分が実際、見ているのが根拠になる。質のいい真っすぐにコントロールもある。投げ方も悪くない。評価はケガでもしない限り、覆らないよね」と、心を動かされていた。

 数年後を見据えた強力投手陣形成へ欠かせないピースでもある。「まずは来季のことを考えるけど、監督は先のビジョンも考える。来年以降は、さらに投手を厚くするのが、ホークスをやっつける条件」と、侍ジャパンのトップチーム招集も検討される最速156キロ右腕への思いは高まる。本心を赤裸々に披露した指揮官は、大谷と同世代の剛腕と良縁で結ばれることを願った。【木下大輔】