ノンストップで開幕1軍まで突っ走ります! 楽天の「サル」ことドラフト2位の吉持亮汰内野手(22=大商大)が15日、西武ドームで行われた西武とのオープン戦で、試合を決定づける3点適時三塁打を放った。8回に後藤の代走で出場し、迎えた9回2死満塁。「チャンスで回ってこいと思っていました」。拳2つ分ほど短く持ったバットで、西武藤原の内角高め138キロ直球を打ち抜いた。角度のついた打球が前進守備の中堅を越え、走者3人がホームイン。「強い気持ちを持っていった結果です」と胸を張った。

 試合前から心は躍りっぱなしだった。「やばいっす。すごいですね。プロ野球の球場」。2月1日のキャンプ初日から過ごしてきた場所は久米島、金武町、宮崎、倉敷、明石、静岡。初めて訪れた1軍本拠地に目を輝かせながら「早くここでプレーしたいっす。人工芝の方が土よりも速く走れる。思い切り走りたいっす」と繰り返した。フルスイングの直後、快足を飛ばして一気に三塁へ。1軍という喜びをプレーで表した。

 梨田監督は「よくセンターを越してくれた。何かをやってくれる雰囲気がある」と絶賛だった。オープン戦9試合で15打数5安打、打率3割3分3厘にまで上昇中。「足」という武器に打撃までが加わり、存在感は日ごとに大きくなるばかりだ。16、17日の大阪遠征にも同行が決まり、オープン戦も残り5試合。大目標の「開幕1軍」が、ハッキリと視界に入ってきた。【松本岳志】