北海道七飯町の林道で行方不明になっていた小学2年、田野岡大和君(7)が3日朝、約6キロ離れた鹿部町の陸上自衛隊演習場内の宿営施設で無事保護された。

 心を寄せて事態を見守っていた日本ハムの選手らは、奇跡の生還劇に感動の渦に包まれた。大和君が大ファンだったことはチーム内でも周知で、静かに身を案じていた。この日は敵地での巨人戦のため、札幌から東京へ移動。午前中に出発する飛行機に乗り込む前に朗報が舞い込み、沸いた。栗山監督は「良かった。心配していましたから」とホッとした。

 直近で深い関わりもあった。札幌ドームでの5月5日ソフトバンク戦の試合前イベントに、大和君は参加。選手と一緒に守備位置に就く際に、同伴したのが一塁手の中田だった。サインするなど一瞬だけ触れ合っていた。新聞報道で容姿を見て「ユニホームに、こいのぼりが付いていて…。『知ってる、この子!』って。ビックリした」と腰を抜かしたという。自身も2女の父だけに「すごい、賢い。見つかって本当に良かった」と感激した。

 今後の心のケアの一助となれるように、チーム一丸で願った。斎藤は「元気になったら、また試合を見に来て応援してほしい」とメッセージを送った。田中賢も「よく頑張った。球場で待っています」と温かかった。歓喜の声の嵐だった。