洗礼を浴び、課題を発見した。0-0の2回1死一塁から原口に甘く入った初球、137キロ直球を左中間スタンドへ運ばれた。5回まで毎回走者とコースを攻めきれなかったカーブ、スライダー、フォークは見極められた。「1軍の打者は空振りしない。空振りを取るためのカウントにさせてくれない」と考えさせられた。同時に「指にかかった時の直球は手応えがあった。その確率を上げていかないといけない。そうすれば、打者との駆け引きも出来る」と、プロで戦える武器も確認できた。
1年前は、高校生だった。横浜高3年の昨夏、甲子園初戦の東北戦で初回先頭から5者連続を含む13奪三振を記録し、7回途中1失点と圧倒的な存在感を見せた。時を経て、体重は5キロ増の88キロとなった。新たにスプリットも習得した。成長した姿で、偶然にも先発ローテの谷間となった甲子園の地に立った。梨田監督は報道陣から今後の先発ローテ入りを問われると「5回2失点と試合は作った。高校を出て半年だけど、十分に候補。使えるメドは立った」と及第点を与えた。
応援に駆けつけた父武美さん、母直美さん、祖父幸一さんらがスタンドで見つめる中、プロ初勝利は持ち越しとなった。藤平は「自分のピッチングもそうですけど、チームを勝たせるピッチャーになりたい」。聖地で味わった悔しさを胸に秘め、次へ向けて成長を止めない。【栗田尚樹】
◆藤平の16年夏の甲子園VTR 8月9日、1回戦の東北戦で甲子園初登板。先頭打者から5者連続三振を奪うと、7回2死で降板するまで毎回の13奪三振。7-1と1回戦を突破した。14日、2回戦の履正社戦では、7番右翼で先発。雷雨で2度中断する中、先発投手が崩れ、リードを許した2回途中からリリーフ登板。自身は6回1/3を投げ4安打、7奪三振の無失点に抑えるも、チームは1-5で敗戦。藤平は2試合で13回1失点、20奪三振だった。




