2軍調整中の阪神藤浪晋太郎投手(23)が、またも1軍昇格に課題を残した。16日のウエスタン・リーグのオリックス戦(舞洲サブ)に5月末の降格後3度目の先発。「いい球も悪い球もあった。自分の中ではもっとやれたんじゃないかなと思います」。6回で10三振を奪って0封したが、快投とは言えなかった。

 4回1死から伏見に死球を与えると、2つの暴投で三塁まで進塁を許した。2者連続三振でピンチをしのいだが、この日は右打者の頭付近にすっぽ抜ける場面が3度。4月4日のヤクルト戦で、畠山に死球を与えて乱闘の要因となったことが影響しているのか、5四死球と乱れた。前回10日の2軍ソフトバンク戦でも6回で11奪三振ながら1暴投5四球と課題を残していた。

 試合の球数は99。いい感覚を呼び戻そうと攻撃中はブルペンへ直行。久保2軍投手コーチが見守る中、黙々と投げた。「試合前も入れたら、230~240球は投げたんじゃないですかね。フォームのバランスだったりを確認しました」。降板後も黙々と投げ、懸命に壁をブチ破ろうとした。

 掛布2軍監督は今後について「相談するよ。投手コーチとか上の判断になるだろうね」と話すにとどめた。1軍先発陣との兼ね合いもあるが、次回も2軍での登板が濃厚。正念場はまだ続きそうだ。【山川智之】