ソフトバンクが交流戦最終決戦で広島を下し、史上初となる3年連続7度目の交流戦最高勝率を決めた。

 試合後、工藤公康監督は「みんながよくやってくれた。選手が1試合1試合丁寧に戦ってくれた。チームの目標としてはしっかり(対戦カードを)勝ち越すということだったが、選手がよくやってくれた。スコアラーさん、コーチが相手投手、打者をよく分析してくれたので、いいピッチング、いいバッティングができた」と声をはずませた。インタビューを終えると応援に駆け付けた鷹ファンの前で松田らと「1ダホー!」と勝ちどきをあげた。

 試合前まで交流戦単独首位だった広島と勝敗で12勝6敗、勝率6割6分7厘で並んだものの、直接対決で2勝1敗と勝ち越したソフトバンクが規定により最高勝率球団となった。

 ソフトバンクは初回に松田の先制打、2回にも甲斐、福田の適時打で序盤に4点。5回、8回にも加点し広島を突き放した。

 「苦しい戦いではあったが(負傷離脱の)内川、デスパイネの分までという強い気持ちがあったと思う。みんながいつも以上の力を出してくれた。常日頃から練習していることが、優勝が懸かった試合でも出せる。選手を指導してくれているコーチに感謝です」。工藤監督は選手だけでなく、裏方を含めチーム一丸勝利を強調し、ねぎらいの言葉をおくった。

 この日は短期決戦さながら、8回には甲斐がスクイズでとどめ、7投手を起用する執念継投で“交流戦タイトル”を奪取した。広島の球団初となる交流戦1位の前に立ちはだかった。工藤監督は「(広島は)真っすぐ投げたら全部打たれそうな、強い打球を打てそうな打撃をしていた。ランナーが出たら打たれるのではないかと思うほど、振りが鋭く素晴らしいチーム」と相手を気遣っていた。