楽天が18日、宮城・南三陸町の楽天イーグルス平成の森球場(平成の森しおかぜ球場改修後の新名称)初となるイースタン・リーグ公式戦を日本ハムと行い、過去最多となる2556人の観客を動員した。初回に「1番左翼」で先発したオコエ瑠偉外野手(19)が三塁内野安打で「こけら落とし初安打」を放つなど見せ場をつくった。試合は日本ハムが5-1で勝利した。

 プロ仕様に様変わりした。土は甲子園、外野の天然芝は本拠Koboパーク宮城と同じものを使用。初回に黒土を蹴り上げて爆走し、3戦連続安打を放ったオコエは「うれしいです。一日一善ならぬ1日1本ですね。アピールを続けます」と笑顔を見せた。開幕から勝利の方程式を担っていた新人森原康平投手(25)は8回から登板。1イニングを3者凡退に抑え、格の違いを見せた。

 前日17日の夜には南三陸町を訪れ、現地の人と交流した。宮城・岩出山高出身の今野龍太投手(22)は、かさ上げされた町内の風景を見て「内陸の岩出山と違って、南三陸町は津波の被害が大きい」と神妙な表情を浮かべた。勝利を届けられなかったが、平石洋介2軍監督(37)は「皆さんの笑顔を見ると逆に元気をもらう」と前を向いた。27日には楽天1軍初の公式戦青森開催を、弘前市のはるか夢球場で行う。東北全域をクリムゾンレッドに染める。【高橋洋平】