中日八木智哉投手(33)が680日ぶりの勝利でチームの救世主となった。

 広島戦に強く「広島キラー」と称されたベテラン左腕が、阪神相手に6回を2安打無失点。今季2度目の1軍登板で15年9月19日広島戦以来の白星を挙げ、チームの連敗を7で止めた。八木は「本当にナイスピッチング。久しぶりの登板でチームの連敗を止めないといけなかった。止めたら僕の株が上がるかなと。ラストチャンスだと思っていた。1つつかんだので次につなげたい」と白い歯をこぼした。広島以外からの勝利は日本ハム時代の12年7月26日ソフトバンク戦以来で、中日移籍後は初めてだった。

 4月5日広島戦に先発したが、4回途中に右すねに打球が直撃し負傷交代。それから2軍生活を余儀なくされた。八木はチャンスを待ち、訪れた今季2度目の1軍登板で抜群の安定感を披露。森監督は「自分の持ち味を出して、1つのアウトを重ねてくれた」とうなずいた。今後も先発起用される見込みだ。【宮崎えり子】