3位楽天の美馬学投手(30)が初の2桁勝利に再び挑戦する。今日12日に出場選手登録され、同日の日本ハム戦(札幌ドーム)に先発する。「これを乗り越えたら、1つ違うステージに行ける」と、プロ7年目の右腕は大台到達へ気合十分。11日はKoboパーク宮城でランニング、キャッチボールなどで調整し、空路で札幌入りした。

 8月5日のロッテ戦で自己最多に並ぶ9勝を挙げたが、その後は3度先発して勝てていない。同月31日に出場選手登録を抹消され、2軍で調整。イースタン・リーグにも1試合登板した。「両サイドの真っすぐを重視してきた。最初はダメだったけど、今は感じがつかめている」と、10勝目へ手応えを得た。

 日本ハムは大谷が先発。「投げ合いとかは意識しない。1軍で投げるのはいいピッチャーばかり」と笑い飛ばした。ただ勝利への鍵は「先に点を取られないこと」と自覚した。与田投手コーチは「2桁という成績を残さないといけない。能力を信じて投げて欲しい」と期待した。

 開幕投手、オールスター出場と、初体験ばかりしてきた17年。日本ハム戦は今季3試合に先発して、防御率1・80と相性がいい。「4、5回になっても勝ちを意識せず、欲を出さずにいけたら」。明日13日からは2位西武との2連戦。美馬が2桁勝利の念願かなえて、チームに弾みをつける。【久野朗】