今季限りの現役引退を表明している巨人松本哲也外野手(33)が、涙で別れを告げた。

 8回1死走者なしから、立岡に代わり代打で登場した。鳴りやまぬ「松本!」コールにこらえ切れず、何度も袖で涙をぬぐった。カウント3-1からの内角直球に詰まり、現役最終打席は三ゴロ。直後の9回、ベンチを駆けだして中堅の守備へつくと、また場内から大拍手で迎えられた。何度もチームを救った守備では、無死一塁から土生の中飛をがっちりと捕球。試合後はチームメートの手で8度、胴上げされ宙を舞った。

 「やっぱり、気持ちが高ぶってしまいました。ああやって胴上げしてくれて、うれしい。いい人たちに恵まれました。プロ初打席もサードゴロで、今日もサードゴロ。ジャイアンツのユニホームを初めて着た宮崎で始まって、宮崎で終わった。縁があるのかな」と感慨深げに振り返った。