今季国内フリーエージェント(FA)権を取得した日本ハム増井浩俊投手(33)が19日、権利行使か否かについて言及した。この日から2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で来季へ向けたトレーニングを再開。現在の心境や考えを明かした。

 鎌ケ谷の室内練習場に姿を現した増井は、率直な思いを打ち明けた。シーズン終了後、すでに球団とは都内で1回目の交渉を行っている。「ひどいことを言われたら簡単だったけど、残って欲しいと言われて、悩みますよ」。この日は、チームメートと談笑する姿もあったが「今日もこうやって来て、誰か相談できる人はいないかなと」と、助言を求めるほど、頭を悩ませている。

 8年目の今季は抑えとして52試合に登板。6勝1敗、通算100セーブを達成した。すでにマークしていた100ホールドとのW大台超え。史上4人目の快挙を成し遂げた。1回目の交渉で提示された条件に、球団側の信頼と期待は感じた。だが、すぐに残留を決められる内容ではなかった。

 「宣言してみないと他の評価がわからない部分があるので、聞いてみたい気持ちもないことはない。間違いない契約だったら聞かなくてもいいけど、ちょっと迷うくらいだったら聞いてみたいかなと思う」。今月末にも予定される2回目の交渉へ「僕ももうちょっとこうして欲しいっていう契約の内容を見直して欲しいというのは言った。そこが次回どうなっているか」。複数年契約を求めるかについては「それもある」と認め「額的なもの、インセンティブとか」と続けた。まずは、球団側の返答待ちとなる。

 この日、来季へ向けて初めて軽い投球練習を行った。「練習プランですか? 全然立ててないですね。今は本当にその球団との話が終わってから、それからですかね。しっかりスタートするのは」と、迷いながらの再始動。残留を軸に、行く末を決定するが「自分もまだよくわかってない。何を優先すべきか。自分でもわかってない。時間がどんどん経過していって焦ってます」。右腕の決断が注目される。【保坂果那】