海外フリーエージェント(FA)権を保有する日本ハム宮西尚生投手(32)が、シーズン終了後の休息を終えて札幌市内の室内練習場で再始動し、権利行使については熟考する構えを見せた。

 宮西は海外FA権の行使について、じっくりと考え抜く。シーズン終了後には球団側と話し合いの席を持ったという。交渉の詳細は明かさなかったが、「この後も(交渉の席が)あると思う。ゆっくり決めたいな、と思う」と、明かした。再度話し合う機会がありそうで、結論は急がずに熟考する構えは崩さなかった。

 野球人生を左右する決断も迫られる中、来季へ向けて始動した。この日は、オフに入って初めて札幌市内の室内練習場に登場。シーズン最終戦の9日楽天戦以来、10日ぶりに体を動かした。「寝過ぎて、腰が痛い」と苦笑いしたが、シーズンが終わったあとは兵庫にある実家に帰省。今春のWBCから酷使してきた体を休めていた。

 今季は10年連続50試合以上登板は達成したが、防御率3・32は10年間で2番目に悪い数字に終わった。「今年の結果はクソだった」と、反省を糧に投球フォームの微修正をオフのテーマに掲げる。ポストシーズンに進出できなかった悔しさもあるが、「じっくりと出来るから、今年は」。いろいろと見つめ直す時間は、たっぷりある。去就も含めて、与えられた時間を有効に使っていく。【木下大輔】