新助っ人伝説をつくるぞ! 阪神ランディ・メッセンジャー投手(36)が20日、外国人史上初の4年連続開幕投手に立候補した。家族と関西国際空港発の航空機で米国へ帰国。助っ人の開幕投手は1961年(昭36)~63年のジョー・スタンカ(南海)と並ぶ3年連続で最長だが、「自分がエースという自覚を持って、みんなを引っ張っていく自覚がある。開幕投手は誰かと言われたら自分しかいないと思う」ときっぱりだ。

 8月10日の巨人戦で打球を受け、右足を骨折した。今季中の復帰は絶望とみられていたが、シーズン終盤の10月に復帰し、CSでも先発した姿は自負する大黒柱の真骨頂だった。2カ月の離脱をものともせず2年連続2桁勝利をマーク。「引退するまでにここで優勝したいね」と阪神への愛着は強い。

 日本球界9年目の来季は記録ラッシュの1年になる。外国人投手で過去4人しか成しえていない通算100勝まであと16勝。阪神助っ人の最多勝利がジーン・バッキーの100勝と聞くと、「101勝したいと思います」と言い切った。奪三振もあと144個で、助っ人投手歴代トップの郭源治(中日)の1415個に並ぶ。

 「ケガをする前までは順調だった。でも(ケガから)帰ってきてからもいい投球ができた。そこはよかったかな」。手応え十分の17年をそう振り返った。骨折した患部はボルトを埋めたまま来季に挑む。“不屈の象徴”とともに、助っ人伝説を塗り替えるシーズンにする。【山川智之】