中日にドラフト5位で指名された中京大中京・伊藤康祐外野手(17)が竜の「熱男」になる。2日、名古屋市内の同校で中田スカウト部長らから指名あいさつを受けた。ソフトバンク松田を好きな選手に挙げた50メートル5秒8の俊足外野手は「松田さんのマネもよくしていました。熱男でいきたい。声を出して盛り上げていきたい」と、まずは明るさで存在感を示す。

 伊藤は手慣れたように学校の前で「熱男」のポーズを豪快に決めた。一時はグラブに「熱男」と刺しゅうを入れ、1年の正月の練習はじめには書き初めでナインに披露したほど、そのムードメーカーぶりに憧れた。今年のU18高校日本代表では、ソフトバンクにドラフト3位で指名された横浜・増田珠(18)と声だしを競い合ったという。中田スカウト部長も「はつらつと元気に縦横無尽にナゴヤドームを走り回ってほしい。力をつければ十数年間、レギュラーを張れる」と期待した。

 もちろん日本シリーズでの松田のプレーもチェックしている。「かっこいいなと思います。両チームともレベルの高い野球をしている。この世界に入っていくんだと思うと不安にもなるけど、ここでやっていくんだと思っています」と表情を引き締めた。走攻守の3拍子に加え、明るさも備わった高卒ルーキーが、名古屋を盛り上げる。【宮崎えり子】