巨人杉内俊哉投手(37)が29日、東京・大手町の球団事務所で契約更改交渉に臨み、減額制限越えの50%ダウンとなる2500万円減の年俸2500万円(金額は推定)でサインした。

 今季は15年10月の右股関節手術からの復活を目指したが、登板なしに終わった。「昨年は手術して1年目だったので仕方ない部分はあった。今年は気持ちもけっこうやる気で、自主トレもやってきて、キャンプにも入ったんですけどね、4月ぐらいに肩がおかしくなって、そこからリハビリが続いています。不本意ですけど仕方ない」と振り返った。

 来季は焦らず、じっくりと歩を進める。今季は2月中旬の沖縄キャンプで1軍に合流し、3月のオープン戦・ソフトバンク戦で15年7月21日以来となる1軍マウンド復帰。その後も2軍戦で慎重に実戦を積んだが、5月に左肩のコンディション不良に見舞われた。「今年は自主トレからずっと順調だった。焦ったわけじゃないんですけど、その反動じゃないんですけど、4月に肩をこわしてしまった。1月の自主トレはスローペースでやろうかなと思ってます」と、今季の悔しさを生かす考えだ。

 同学年の“松坂世代”村田と実松がチームを去った。「同級生で村田と球児(藤川)ぐらいかな、名球会を狙えるポジションにいますので、何とか諦めずに頑張ってほしい」とエールを送った。

 杉内自身も、諦めることなく完全復活の道を進む。15年は推定5億円だった年俸が、2500万円まで下がった。それでも「マウンドで投げている姿を思い浮かべるようにはしています。諦めようと思ったらすぐ諦められますからね。簡単ですからね。そこを何とか自分で気持ちを高ぶらせて、維持させている状態」と復活する姿を想像し、リハビリに励む。「待ってくれているファンのためにも上がりたいですし、一番息子が願っているので、もう1度投げている姿を見せたいかなと思います」と、背番号18の勇姿を魅せると約束した。