楽天ドラフト1位の岡山商大・近藤弘樹投手(22)が、かつて則本、昨年まで松井裕が過ごした仙台・犬鷲寮の「2号室」を用意されていることが4日、分かった。同2位の慶大・岩見雅紀外野手(23)は、茂木が使用していた「9号室」になる見込み。2人を含む新人10選手(育成含む)は、今日5日に入寮する。期待の即戦力ルーキー2人は、出世部屋で暮らし、1年目から輝く。

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 新年早々、縁起が良い。楽天ドラフト1位の近藤が、仙台・犬鷲寮の「2号室」を割り当てられることになった。同部屋は、同学年の松井裕が昨年まで過ごしていた。エース則本が若手時代を過ごしたこともあり、出世部屋といわれている。則本を憧れの投手の1人に挙げる最速153キロ右腕の近藤にとって、これ以上ない環境が用意された。

 12年ドラフト2位で入団した則本は1年目の13年、開幕投手を務めるとローテを守り、15勝8敗とルーキーの域を超えた成績を残した。球団初の日本一に大きく貢献し、パ・リーグの新人王に輝いた。入団2年目から昨年まで4年連続で奪三振のタイトルも獲得。背番号12を与えられた近藤は「1年目から背番号以上勝ちたい。ローテも1年間守りたい」と話しており、目標を達成すれば先輩と同じ新人王も夢ではない。

 和製大砲にも、同等の期待が込められた。今年24歳の年男・ドラフト2位の岩見は、昨年まで茂木が過ごした「9号室」を用意される。茂木は1年目にシーズン2本のランニング本塁打を放ち、新人王候補にも挙がった。タイプは違えど、打の中心として期待される1人として先輩が作った流れに乗っかりたい。

 犬鷲寮の「出世部屋」といえば、09年までヤンキース田中が使用していた「10号室」も名高い。16年ドラフト1位の藤平が昨年入寮し、部屋の出世効果をあらためて証明した。近藤、岩見も、自身の名前、さらには部屋の価値を高めるチャンスにしたい。戌(いぬ)年の18年。他のルーキーの追随を許さないオンリー“ワン”の存在を目指す。