日本ハム鍵谷が抜群の仕上がりを披露した。21日、鎌ケ谷の室内練習場でブルペン入り。石川亮を座らせて今オフ初の本格投球に取り組み、キレ、伸びのある直球を34球投げた。

 マウンド上では「まだ指にかかっていないからね」と笑みを浮かべたが、視線の先にいた石川亮は「やばい!」を連発し、出来の良さを驚嘆。「ラスト!」と宣言して投じた34球目も、構えられたミットに狂いなく吸い込まれた。再び「やばい!」と叫んだ石川亮は、ハイレベルの投球をたたえるように後方へと倒れた。

 昨年12月はハワイで走り込み、1月は鹿児島・徳之島に移り、体幹トレーニングに力を入れた。体重は変わらないが「バランスよく鍛えられた」と、肉体は進化。この日の投球で、オフの取り組みが正しかったと確認できた。「この感じを、どう続けていくか。シーズンでも状態が悪くなる時はある。その時も最低限の投球が出来るように調整したい」。新セットアッパー候補の目指すレベルは高いが、到達できる能力は十分ある。