【スコッツデール(米アリゾナ州)11日(日本時間12日)=木下大輔、中島宙恵】日本ハム玉井大翔(たいしょう)投手(25)が4割男を封じて今季初実戦へ弾みをつけた。米アリゾナキャンプ第3クール2日目に打撃投手を務め、近藤を相手に20球を投げて安打性0本に封じた。明日13日(同14日)の練習試合、韓国・LG戦(スコッツデール)に先発予定で開幕ローテーション争いに参戦する。

 玉井が真っ向勝負で株を上げた。今キャンプ初の打者相手の投球。打席には昨季、規定打席未到達ながら打率4割1分3厘を記録した近藤がいた。「ストレート行きます」。球速140キロ台後半で、勢いとキレ味十分の軌道。変化球を交えた20球で安打性の当たりを許さず、「強さ的にも(指に)かかったボールが投げられた」と納得の内容だ。近藤も「本当に、キレのある真っすぐでした」と、素直に驚いた。

 今季はまず、先発として勝負する。「いっぱいいる先発陣の中で、しっかり結果を残して争いに残れるように」と意気込む。栗山監督も「玉井は先発を一生懸命争ってほしい」と期待する。今季、球団は北海道移転15年目の節目。佐呂間町出身の右腕は「田舎出身の僕が活躍すれば、北海道の子どもの夢も広がる」と自負する。2年目の飛躍へ、準備は万全だ。