生きのいい若手左腕が堂々の甲子園デビューを飾った。阪神ドラフト2位ルーキーの高橋遥人投手(22=亜大)が巨人とのオープン戦に先発し、3回を3安打1失点と好投。チームに今季オープン戦初勝利をもたらした。

 昨季35発でセ・リーグ本塁打王に輝いたゲレーロも2打席ノーヒットに斬ってみせた。物おじすることなく、1回の対戦は内角高めへの直球で詰まらせて三ゴロ。第2打席も外角直球で詰まらせ、二ゴロに抑えた。「ストレートでどのバッターでも押すことができることが分かりました」。伸びのある直球でグイグイ押した。金本監督からは「右打者でもインハイに来た球、打たれるイメージが湧かないわね。見ていて」と絶賛された。

 「緊張したのは初回だけでした」と振り返ったように、2万1423人が詰め掛けた本拠地で、心地良さそうに腕を振った。初回に1失点も、2回と3回の2イニングは巨人打線を無安打に抑えた。

 金本監督 段階を踏んでというのがあるし、次の登板は肩のいろんな測定とか、状況にもよりますけど。できれば1軍で投げさせたい。開幕ローテとかは、どうかなあ(笑い)。入れたいけどね。どうしても(肩が)心配だからね。

 肩の状態を気遣われ、大切に育てられようとしているが、首脳陣の期待は高まるばかりだ。

 オープン戦8試合目でのチーム初勝利。引き分けを挟む連敗は6で止まった。「日曜日でお客さんがたくさん入っていた。勝ち試合を見たかっただろうし、良かった」と金本監督。高橋遥に白星はつかなかったものの、18年甲子園初勝利を呼ぶ快投だった。【古財稜明】