日本ハムの加藤貴之投手(25)が18日、開幕ローテーション入りを当確させた。開幕カード(30日~、札幌ドーム)で対戦する西武とのオープン戦(メットライフドーム)に先発し、6回1死まで1安打無失点の好投。唯一の安打を無死から許した3回、盗塁と二塁ゴロで1死三塁で松井を迎えたが動じない。「先に追い込めたので、しっかりとカウントを整えて、狙って三振を取れました」。134キロのフォークを外角低めに沈め、狙い通りの三振。続く秋山も131キロのフォークで三振に切り、ピンチを脱した。

 5年ぶりに復帰した鶴岡と初めてバッテリーを組み「僕のいいところを引き出してくれました。しっかりゴロアウトもフライアウトも取れました」。フォーク、チェンジアップをストライクゾーンからボールゾーンへ変化させ、的を絞らせなかった。栗山監督は「素晴らしかったね。全部のボールの高さがいい。無駄なフォアボールや、ボールを低く投げる意識が高い」と絶賛。「(開幕ローテを)任せられるような内容を見せたのは間違いない」と続けた。

 1年目は7勝(3敗)、2年目も6勝(6敗)で終え、飛躍を期す3年目のシーズン。「キャンプ中から変化球がテーマだった。ストレートだけでは抑えられない。考えながら投げ込んだ」と課題に取り組んできた。好調な打線に加え、先発左腕の安定はチームにとっても収穫。西武の辻監督は「今日の試合をもう1回しっかりと見て、ちゃんと対策しないといけない」と警戒心を強めていた。【前田祐輔】