中日又吉克樹投手(27)がブルペン要員に回ることが18日、分かった。オフから先発の準備を進めてきたが、チーム事情などの理由から、この日までに森監督が決断した。

 右腕はすでにリリーフ陣と同様の調整に入っていることもあり、指揮官は「(練習を)見ていれば誰でも分かるだろ」と話した。又吉は6日のヤクルト戦(宮崎アイビー)で4回4失点。13日の教育リーグ阪神戦(ナゴヤ球場)でも先発して6回で11安打、4失点と連続して結果を残せていなかった。

 本来持っている力から、開幕ローテ入りは確実とみられていた。昨年開幕後、先発に初挑戦。9試合で完封を含む3勝無敗、先発防御率2・63と適性を示した。チーム事情で交流戦明けからセットアッパーに戻り、計50試合に投げた。先発・救援の両方で大きく貢献し、あらためて能力の高さとタフさを証明していた。

 今季のブルペン陣は抑えの田島が決定。7回、8回のセットアッパーは谷元と新人の鈴木博を軸に岩瀬、祖父江、伊藤らが脇を固める。又吉は入団から救援専門で4年連続50試合以上に登板している。“本職”のセットアッパーを務めればブルペン強化になるのは間違いない。

 開幕1週目のローテは、30日から敵地で広島と戦う1、2戦目に小笠原かジー。3戦目は笠原。本拠地開幕カードの巨人戦は柳が先陣を切り、松坂が続く。そして、6人目に有力視されていた又吉が外れることで、21日のソフトバンク戦(ヤフオク)先発濃厚な鈴木翔や、この日2軍で7回無失点の好投を演じた吉見、新外国人ガルシアらが名乗りを上げる。

 開幕まで11日となり、本番の陣容が見えてきた。