西武菊池が北の大地で“ライオンズ愛”を語った。3年連続開幕投手の大役を担い、29日は札幌ドームで前日練習。昨季は最多勝、最優秀防御率などに輝き、球界を代表するエースとなったが、2位に終わり素直に喜べない部分もあった。「去年はタイトルをいくつか取ったけど、やっぱりチームの優勝がないと喜べない。今年はチームが勝つために自分が何をできるか、そこだけ考えたい」と力説した。

 9年目を迎えた。「時を重ねるごとに、ライオンズ愛というか、ファンの皆さんの思いも感じます。このチームメートと優勝したい、辻監督を胴上げしたい思いは年々、強くなってます。その1年になる」。頭にあるのは、08年以来の優勝のみ。開幕戦のマウンドは、頂に向かう第1歩だ。オープン戦では対戦しなかった日本ハム打線が相手だが「1発もあるし、足が速い選手もいる。1人1人、丁寧に最少失点に。先頭打者に集中して長いイニングを投げたい」とスタイルを貫く。

 愛を語った菊池に、辻監督は「うれしいね。全員、そう思ってやってほしい」と目を細めた。球団40周年の節目。獅子の年とする。【古川真弥】