ロッテ井口資仁監督(43)が、初めて自らマウンドに声掛けに行く場面があった。

 同点で迎えた7回裏1死満塁のピンチ。投手を南から左腕の松永に代え、3番近藤を見逃し三振に仕留めた直後だった。マウンドに内野手と捕手の田村を集め、「(4番の中田)翔をしっかり抑えてくれ」と直接伝えた。選手には笑顔も見られ、なおも2死満塁の危機を松永は遊ゴロに打ち取った。

 ここで勝ち越しを許さず、延長11回の末に競り勝った。井口監督は「松永の投球に気持ちが入っていたので、自分でマウンドに行った。今日は総動員で勝った」と総括。監督自身も含む“総動員”野球だった。