ソフトバンク柳田悠岐外野手(29)が豪快に空振りし、ヘルメットが脱げる姿がファンを沸かせている。最近では本塁打に並ぶほど、球場での歓声も大きな注目のプレーだ。なぜヘルメットが落ちるのか。

 立花打撃コーチは「ピッチャーだと(帽子が落ちると)軸がぶれているとかいうこともあるけど、そういうわけではない。あれだけ振ることはなかなかできない。ぼくが若いときにあれだけ振れといわれてもできなかったと思う」。強いスイングの証拠だという意見だ。また、関係者によると、柳田特有のV字を描くようなアッパースイングで、重力のためにヘルメットが1度浮き、体が反り返ることで落ちるという説も浮上。空振りの時だけ落ちているのは、スイング後に首を振っているからという意見も聞かれた。

 だがスイングが強いだけで、本当にヘルメットが落ちるのか。球団内には「魅せるためのパフォーマンスでは?」という声もあった。かつて巨人長嶋は大きなヘルメットで空振りし、飛ばしていたという。柳田もわざと大きめのヘルメットを使っているのでは? 本人を直撃した。

 柳田 いやいや、大きくないですよ。サイズはずっと変わっていないんじゃないかな。思いっきり振っているからじゃない?

 続いて、チームの用具を担当する村上さんも「選手によってフィット感を求める人、ゆるめが好きな人はいる。柳田の場合はややゆるめの方が好きだが、特別大きいというわけではない」と否定。ヘルメットが大きいわけではないことが判明した。

 今季からヘルメットには後頭部あたりに調節用のパッドも付き、昨季よりフィットした状態でかぶっているはずだが落ちる。やはり柳田のスイングは規格外だ。最近は落ちてくるヘルメットを小脇でキャッチする技も習得しており、今後も目が離せない。【山本大地】