ロッテ涌井秀章投手(32)の、5月18日ソフトバンク戦以来となる今季5勝目は目の前で消えた。

 涌井は初回に柳田に2ランを浴びたが、小林投手コーチとも相談の上、3回から走者なしの場面でもセットポジションに変更した。これで投球が安定。6回無死一塁の場面ではこん身の144キロ内角直球で、内川を三-二-一の併殺に切った。

 結局、7回5安打2失点、6三振2四球で勝ち投手の権利を得てマウンドを降りた。

 だが2点リードの9回に登板した抑えの内が大誤算。1点差に詰め寄られ、なお2死一、三塁で上林にサヨナラ2点適時打を打たれた。

 それでも涌井は「こういうこともあるんで全然気にしてない。(内は)切り替えてやってもらえれば」と内を思いやった。

 涌井はこの日の投球内容しだいでは2軍調整を言い渡される可能性もあった。井口監督は「初回にホームランを打たれて、まだ思ったところに投げられていない感じはある。真ん中に集まってしまっているし。でもどんどん良くはなっている」と話し、ローテ残留を明言した。