頼もしい右腕が帰ってくる。右肩痛で戦列を離れていたソフトバンク東浜巨投手(28)が今日7日ロッテ戦で74日ぶりに先発する。離脱中に失速したチームのために快投を誓った。

 6日はZOZOマリンに隣接する室内練習場で調整を行った。風が通らない室内は蒸し風呂状態。温度計は気温35度、湿度は48%を指していた。もともと汗をかく量が多い東浜はユニホームがびっしょりになりながら、倉野投手統括コーチ相手に強めのキャッチボールで最終確認した。東浜は「しっかり投げるだけ。難しい期間を過ごしたが、マウンドに上がるからにはチームのためにもう1度、(打者)1人1人、1球1球投げていきたい」と強い決意を見せた。

 昨季16勝で最多勝に輝き、今季は千賀と2枚エース格として開幕から先発ローテーションを守ってきた。だが結果は1勝5敗。防御率4・88で5月25日楽天戦を最後にリハビリ組へ。右肩はプロ入り後初めて痛めた箇所だけに、慎重に仕上げてきた。その間チームは先発不足に泣き、まさかの4位。首位西武には今季最大の10・5差をつけられている。「(先発陣の不振は)責任を感じる部分もある。周りに申し訳ない気持ち。復帰戦というよりここからしっかりスタートしたい」と、まずは3位ロッテを倒しチームを勝利に導くことしか考えていない。だが、このまま火曜日の先発ローテーションを守れば9試合先発することになる。責任感の強い東浜が1軍投手陣に帰ってきたことは大きい。厳しくなっていくばかりの連覇への道を、東浜の魂の投球で切り開いていく。【石橋隆雄】