ソフトバンク松田宣浩内野手(35)が4回に逆転の29号2ランを放ったが、お得意のパフォーマンス「熱男」ポーズを見せなかった。

3回に1点を西武に先制された直後の4回、2死二塁から西武先発今井の変化球を左翼スタンドへ。ベンチで出迎えたナインとハイタッチした後、通常なら外野席に向かって右手の拳を高々と上げるが、この日はそのままベンチへと下がった。一緒に「熱男」と叫ぼうと構えていたホークスファンは驚き、ベンチ前で構えていたカメラマンたちは肩すかしを食らった。

守りにつく際も右翼席のタカ党からの松田コールには、帽子を小さく取って応え、普段はここでも見せる熱男ポーズはなかった。

この日は09年9月22日ロッテ戦以来の9番で起用された。藤本打撃コーチは試合前「今井には5打数無安打4三振。危機感を与えるための9番。もう落ちるところはない。ここで打たなければ試合に出られない」と説明。松田宣は不振の自分へ怒りからか「熱男」を封印したが、見事に首脳陣の刺激策に応えた。