中日トップが次期監督問題に煙幕を張った。白井文吾オーナー(90)は9日、報道陣に次期監督候補に挙がっている中日OBの与田剛氏(52)らに関して「まだ決まっていない。みんなで相談しないと」としながら、「違うとは言わない。候補に入っているから、誰かがしゃべったんだ」と初めて候補に挙がっていることを明言。次期監督の条件としては「たくさんのお客さんを集められる魅力があって、優勝する可能性がある人だ」とキッパリ。OBでも外部招聘(しょうへい)でも、未経験者でも6年連続Bクラスから脱出する強いチームを作れることが優先とした。

すでに球団では中日OBで、今季まで楽天2軍投手コーチを務めた与田氏を最有力候補としてリストアップ。内部昇格等も検討されたが、90年代の絶対的守護神だった同氏に再建を託す可能性が高まっている。今季は中継ぎ陣を中心に投手陣の不調が、悲願のAクラス入りへの足を引っ張った。投手陣の立て直しが急務のため、WBCや楽天で投手コーチを歴任した与田氏を中心に組閣案を立てている。近日中に白井オーナーを交え、最終調整を行う見通しだ。