ジェット気流に乗って新人王まで駆け上がる。DeNAからドラフト1位で指名された東洋大・上茶谷大河投手(22)が26日、埼玉・川越市の同大キャンパスで、指名あいさつを受けた。

一夜明けてラミレス監督から「来年、11勝取れるように頑張って」と英語メッセージ付きの交渉権カードを渡され「ここからがスタート。いい意味で驚いてもらえるようにしたい」と高ぶらせた。

直近3年間、1位の新人投手が29勝挙げている。今季11勝の東と同等の活躍を期待されると同時に、同監督が「11勝挙げれば4年間で通算40勝。そうなればすごいこと」と、高い目標を設定されたのは期待の裏返し。昨年6月に横浜で観戦して以来、相思相愛だったDeNA。「先輩たちがルーキーから活躍している。自分もそれ以上の活躍で新人王をとりたい」と期待に応えるつもりだ。

大学4年間では、陸上界のスターとの縁もあった。1学年先輩には陸上100メートル走で日本人初の9秒台を出した桐生祥秀がいた。同じ京都出身とあって「実は1年生のときに、コンビニで偶然会ったので、話しかけたんです。怖いもの知らずだったので」。気さくに会話をしてくれた桐生。ただ「京都学園出身って言ったら、高校をご存じなかったみたいで…会話が止まってしまいました」と苦笑い。プロで活躍すれば「上茶谷」の名前を覚えてもらえる。

まずは番長に弟子入り。「コントロールを究極的に磨き上げたい。そこを三浦さんから学びたい」。即戦力右腕は、早くもスタートダッシュをイメージしている。【栗田成芳】