「SMBC日本シリーズ」が27日に開幕し、ソフトバンクが延長12回4時間38分の激闘の末、2-2の引き分けに持ち込んだ。日本シリーズの初戦引き分けは、工藤監督が西武時代にMVPに輝いた86年の西武-広島戦以来球界32年ぶり。工藤ホークス、2年連続日本一へ吉兆だ。

◆工藤監督の86年日本シリーズ 公式戦で11勝を挙げた西武工藤は、広島との日本シリーズでも躍動。第2戦で先発し黒星も、7回2失点と好投を見せた。3敗1分けと後がない第5戦では延長10回からマウンドに立ち、12回裏に津田からサヨナラ打。これで流れが変わった。第6戦も救援に立ちセーブを挙げる。史上初めて行われた第8戦では最後の2イニングをノーヒットに抑え、胴上げ投手に。4試合に登板し15イニング2失点、17奪三振で防御率1・20の好成績でシリーズMVPに輝いた。

▼第1戦は延長12回、2-2の引き分け。日本シリーズの引き分けは中日とロッテが対戦した10年第6戦以来、8年ぶり8度目。いきなり第1戦が引き分けは75年阪急-広島戦、86年広島-西武戦に次いで3度目となり、すべて広島が絡んでいる。第1戦に引き分けた広島は75年△●●△●●、86年△○○○●●●●と、過去2度とも日本一を逃したが、今年はどうか。

◆延長12回 日本シリーズの第7戦までの延長規定は94年から昨年まで、延長15回で打ち切りだったが、今年1月のセ、パ理事会および実行委員会で12回打ち切りに変更することが決まった。変更理由について日本野球機構・井原事務局長は「公式戦に準じるため」と説明。第8戦以降はこれまで通り無制限。