連覇を狙うソフトバンクが2夜連続で「地の利」を生かして、34年ぶり4度目の日本一を目指す広島を下し今シリーズ連勝を挙げ2勝1敗1分けとした。

試合は一発攻勢で動いた。ソフトバンクは3回2死一塁、この打席まで打率が1割を切っていた1番上林が右翼席へ先制2ランを放った。広島は4回に4番鈴木誠也の3号ソロで反撃。1点差に追い上げられたソフトバンクは4回にデスパイネが2試合連発の2号ソロが飛び出て、再びリードを2点にした。

ソフトバンク先発の東浜は5回1失点で降板。6回から2番手モイネロが投入された。ソフトバンクは6回1死一、三塁で代打長谷川が中前へしぶとく適時打を放ち、4-1とした。7回から武田、嘉弥真でつなぎ、最後は守護神・森が締めくくった。

先制2ランを放つ活躍でお立ち台に立った上林は「(本塁打は)最高の結果になったので最高です。(状態は)ヒットは少ないですけど、状態は悪くないと思うので明日以降頑張りたいです。明日まず勝って、王手をかけて広島にプレッシャーをかけたい」とシリーズ3勝目に向けて意気込んだ。

広島は第3戦に16安打8得点の猛攻を見せたが、この日は対照的に4番鈴木のソロ本塁打の1点のみ。5回以降は無安打無得点に抑えられ、4試合連続で“甲斐キャノン”二盗を阻止されるなど好機を作れなかった。

ソフトバンクは本拠地で11年に中日との第6戦で敗れたのを最後に、日本シリーズプロ野球最多連勝記録を更新する11連勝となった。これまでの最多は巨人で、70年第1戦から73年第5戦の10連勝。45年ぶりに記録更新となった。工藤監督は11連勝に「ファンのみなさんのおかげです」と感謝した。

第5戦もソフトバンクが部類の強さを発揮するヤフオクドームで行われ、移動日を挟んで第6戦(11月3日)から広島ホームのマツダスタジアムに移る。また第5戦の先発予定はソフトバンク千賀、広島大瀬良。