DeNAに9年ぶりに復帰した田代富雄チーフ打撃コーチ(64)が「第2の筒香」の育成に着手した。2日、奄美大島秋季キャンプの初練習で20歳の細川を指導し「可能性のあるバッター。なんとかしなきゃという思いはある。徐々に気がついたところを言っていきたい」と注目。ラミレス監督との会談でも名前が挙がった“強化選手”の潜在能力にほれ込んだ。

かつて村田や筒香を育て、最近では巨人岡本をブレークさせた名伯楽は、3人と細川を比べて「匹敵するくらいの素質。飛ばす力は同じくらい。あとは自分のタイミングを見つけられるかどうか」と評価した。フリー打撃ではカーブに対して「多少(フォームを)崩されても打たないといけない」と、体が泳ぎながらも振り抜く打撃を指導。持ち前のパワーで飛ばす10本の柵越えを見届けた。

茨城・明秀学園日立から加入2年目の大器は今季は1軍で11試合の出場にとどまった。「俺も(現役時代は)3年目まで下にいた。1軍で数字を残せるか。筒香は筒香、岡本は岡本、細川は細川。自分で感じたものを大事にしていけばいい」と、型にはめずに成長のきっかけを与えていく。【栗田成芳】