稲葉篤紀監督(46)が、勝利にこだわる采配でサヨナラ勝ちをたぐり寄せた。2点を追う9回2死二塁、4打数3三振だったパ・リーグ本塁打王の4番山川穂高内野手に代打会沢翼捕手を送った。

会沢が中前適時打で応えると代走源田にスイッチ。俊足の源田が走者に対するバッテリーの警戒を高めさせ、柳田のサヨナラ弾を呼び込んだ。

稲葉監督は「山川選手は先日の台湾戦を含めて今日も自分のタイミング、間合いで打ててないという判断をしました。ジャパンとしてとにかく勝つということを目標にしている以上、他のメンバーもいるわけですから最善の努力をする。どうしたら勝っていけるのか。4番を代えるというのは非常に苦渋の選択でしたけど、あそこは会沢選手にかけたということです」と言った。試合後は第2戦での4番変更も示唆した。

先発岸は4回まで1失点と好投したが、80球の球数制限で5回1死一、二塁の場面で降板。2番手成田が3ランを浴びた。

稲葉監督は「成田投手は球数制限があるので、あそこで岸投手が投げきってくれたら良かったが80球になった。(ブルペンで)つくっていたのが成田投手でした。成田にはもっと楽な場面で投げさせたかったのが本音ですが、ああいうタフな場面になってしまった。打たれてしまったが、そのあとも逃げずに堂々と投げて抑えてくれたので次に挽回してくれたらいい。こちらとしては申し訳なく思っている」と言った。