「ブラストワンピース走法」で50盗塁だ! ソフトバンク柳田悠岐外野手(30)が23日、小倉競馬場でG1有馬記念のトークショーに参加し、一緒に登場した本多コーチから「走塁革命」の先頭を走るよう求められた。

「あ~あ、あ~あ」。馬券を外した柳田は落胆した様子でため息を連発。広島経大時代には広島から車を走らせて阪神競馬場や京都競馬場に行ったほどの競馬好き。プロ入り後はシーズンオフくらいしか馬券を買わないが、2日前に年俸5億7000万円で契約更改した男は年末の大一番へ勝負。「全財産いきました。ヒットはいらない。特大ホームラン狙い」。全て3連単で攻めたが一獲千金とはならなかった。

そんな柳田は競走馬に対して独特の感性を持っている。「馬ってすごい。筋肉の付け方とか、走り方とか。生で見たら速く走れる。盗塁にもつながる」と大真面目に言う。この日はビジョンでの観戦となったが、優勝馬ブラストワンピースの激走には刺激を受けたようだ。自主トレでは「自分のポテンシャルを上げたい。いろんな種類のランニングをします。馬と一緒。坂路もやります。体は真面目にやれば強くなる」と脚力を鍛え上げるつもりだ。

競馬場初体験となった本多コーチは「50盗塁いってほしい。十分できる」と太鼓判を押した。球団の福岡移転後最多60盗塁(11年)を誇る名手だけに、柳田が走ることによる相乗効果も予感。「周りの意識も変わる。走る意識を1人1人持つことが武器になる」。来季のチームスローガンは「奪Sh!」に決まり、走塁改革を狙う来春キャンプを「走るキャンプになると思います」と予告。柳田もやる気満々で「ブラストワンピースになるのが見えています」とニヤリ笑顔で応えた。グランプリ馬に負けない快走で、チームを日本一というゴール板トップ通過に導く。【山本大地】