柔よく剛球を生み出す! 西武ドラフト1位の松本航投手(22=日体大)が、最速155キロの資質をのぞかせた。9日、西武第2で新人合同自主トレがスタート。「緊張感はありましたが、質のいい練習ができたと思います」と満足そうに話した。

176センチ、84キロと大きくはないが、侍ジャパン大学代表でエースを務めた即戦力右腕。ウオーミングアップから、しなやかな動きを見せ、ポール間走では力みのないフォームで終始トップを快走した。キャッチボールでも柔らかな肩甲骨回りから右腕を振り抜き、回転のいい球を投げ込んだ。「自分はパワーや爆発力はなくて、柔らかさが特徴。ウエートもガチガチやるタイプではなく、いかに体を自由に操れるかを意識しています」。昨年10月の新入団選手発表会では、指の関節を外す特技を披露。関節の柔らかさは「生まれ持ったもの」という。

春季キャンプに向け「徐々に仕上げて、キャンプのころにはしっかり投げ込めるようにと考えています」と表情を引き締めた。報道陣へも物腰柔らかな対応の松本航。マウンドで剛球投手へ変貌する姿は、間もなくだ。【鈴木正章】