楽天ドラフト1位辰己涼介外野手(22=立命大)が10日、新人合同自主トレ恒例の「20メートルシャトルラン」で最下位に沈んだ。過去最高のハイレベルな争いに息が上がり、101回で育成2位則本佳樹投手(24=山岸ロジスターズ)とともに最初に脱落した。

シャトルランはリズムをとる音楽が徐々に速まっていく中、20メートルの折り返しを繰り返す。高校時代の自己ベストが86回だった辰己は中盤から口が開き、苦しそうな表情。走り終えると「90回はいきたいと思っていたら、周りを見たら誰も終わる気配がなかった。限界はゆうに超えていましたが、100回いってもだれも終わらなかったので、どうなってるんだろうと思いました」と苦笑いだった。

とはいえ、昨年は岩見が71回、近藤が76回。今年は全員が100回をクリアし、育成1位の清宮虎多朗(18=八千代松陰)がトップの143回で球団記録をつくるなど、全体的にレベルが高かった。辰己も「自己最高が出たのでそれは良かったかな」と納得した上で、「清宮? 恐ろしいですね。何事も人より良い記録を出す人は格好良い。見ていて自然と応援していました」と素直にたたえた。

合同自主トレ2日目のこの日も、室内ケージでの打撃練習では力強い打球を飛ばした。走攻守で技術的に高いレベルにある。「外野手は1試合に何キロか走ると思うので、それが143試合続く。体力面もしっかりつける必要がある」とフィジカルの向上を誓った。【千葉修宏】