プロアマ合同の日本野球規則委員会が11日、都内で開かれ、19年は公認野球規則の9項目について改正されることになった。いずれも1年前に米メジャーで改正された項目で、今月25日ごろに文章で発表する。

大きな改正点は、各回はじめの投手の準備投球数について(同規則5.07(b))。イニングはじめに投手は8球以内、1分以内まで準備投球が認められているが、この制限を撤廃する。その代わり、ベンチ横やブルペンで行われてきたキャッチボールの禁止を徹底する。

味方の攻撃中にベンチ横などでキャッチボールを行うのは、日本独自の習慣。中本尚規則委員長は「あえて言うが、悪い習慣と思う。東京五輪で金メダルを目指している。他の国でやっていることを、できないはずはない」と、禁止徹底を掲げた。昨季も社会人と東京6大学など一部大学リーグは禁止していた。納得いくまで準備投球できるのだから、キャッチボールは行わないように、というのが改正の主眼だ。

各連盟のルールが優先されるため、プロは従来どおり準備投球は5球までで、ベンチ横のキャッチボールも禁止されない。ただ、NPBの井野修野球規則委員は「近い将来、プロ側にも(禁止を)伝えたい」と話した。【古川真弥】

その他、主な改正点は次の通り。

【ダブルヘッダーの第1試合終了後、第2試合までの時間に関する改正】

従来は第1試合終了後、第2試合は20分後とされていたのを、30分後とする。それ以上、時間を要する時は、最大45分まで。

【アウトになった走者の妨害に関する改正】

走者は、アウトになった後も走り続けるだけでは妨害行為とみなされない。改正により、帰塁についても、走り続けるだけでは妨害行為とみなされない。

【投球カウントの訂正に関する規則の改正】

たとえば、3ボールのあとボールだったが、審判、選手など誰もが四球と気付かず、その後、三振となった場合。従来は、勘違いされたボールの次の1球が投げられる前までにアピールしないと、訂正は認められなかった。これを、次の打者に第1球が投げられる前までアピールを認めることとする。よって、例の場合でいえば、勘違いの結果、三振となっても、次打者への第1球より前までに「本当は四球だった」とアピールすれば、三振は取り消され、四球に訂正される。

【観衆の妨害に関する訂正】

グラウンド内に物を投げ込む行為も妨害行為とみなすようにする。