昨夏甲子園の優勝投手も、自己採点は厳しかった。日本ハムのドラフト5位、柿木蓮投手(18=大阪桐蔭)が24日、2軍施設のある千葉・鎌ケ谷で初めて捕手を座らせて投球練習した。直球を中心にスライダー、カーブも交えて23球も「納得する球が少なかった」と振り返った。また、故障が判明した盟友の中日ドラフト1位、根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)のことを心配した。

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吉田輝の右隣で、柿木はテンポよく投げ込んだ。直球は重く、捕手のミットを甲高く鳴らした。スライダー、カーブも交えて23球。「自分的には納得する球が少なかったです。ボールが全然走っていないし、思ったところに投げられなかった」。自己評価は厳しかったが、右打者の外角低めを狙った直球がビシッと決まる場面もあった。「一番大事にしているコースです」と胸を張った。

新人合同自主トレも、この日から第5クールに入った。疲れもたまる時期。前日23日のオフはぐっすりと眠った。「朝8時に起きて、またすぐ寝て11時に起きました。お昼を食べて、午後1時からまた寝ていたら吉田が来て、『もう6時だぞ』と。15時間くらい寝ました」。もちろん爆音が鳴る目覚まし時計も1日中、オフ。英気を養った。

順調に2月1日のキャンプインへ歩を進めているが、気になるニュースも飛び込んできた。この日、中日根尾が右ふくらはぎ肉離れを発症したことが発表された。17日にはロッテ藤原恭がインフルエンザにかかるなど、大阪桐蔭の同級生が相次いでアクシデントに見舞われている。

巨人横川も含めた4人のLINE(ライン)では「藤原には『何インフルなっとんねん』と送ったら『たまには、ならしてくれや』と返ってきました」と1週間前の、ほんわかしたやりとりを暴露。ただ、根尾とのやりとりでは負傷には触れなかったようで「根尾“さん”はネガティブなので…」と冗談まじりに状態を心配した。柿木は睡眠十分で至って順調だが「手洗い、うがいはしっかり。体も大きいので、ストレッチも多めにやりたい」と、気を引き締めた。【木下大輔】