吉田くん、いつでもウエルカムです!日本ハム金子弌大(ちひろ)投手(35)が25日、ドラフト1位の吉田輝星投手(18=金足農)と初対面した。オリックスから移籍後初めて千葉・鎌ケ谷の2軍施設で自主トレ。黄金ルーキーとあいさつを交わした。昨夏の甲子園の活躍ぶりもチェックしており、一目置いていた後輩から質問を受ければ、惜しみなくアドバイスしていくことを明かした。

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通算120勝右腕が、ついに鎌ケ谷へやってきた。金子にとっては、2度目の鎌ケ谷訪問。「以前に1回だけオープン戦で来たけど、投げていないし、あまり記憶に残っていない。ほぼ、初めてです」。勇翔寮の中では、新たな同僚と次々にあいさつを交わした。もちろん、吉田輝も、その1人。「吉田君や万波君とか、報道とかでよく見ていたので初めて会った感じがしなかった」とほほえんだ。

新天地の後輩たちに惜しみなく、技術、経験を還元していく。チーム内ではアドバイスを請いたい声が続出中。例えば、自身の宝刀・チェンジアップに吉田輝は興味を持っている。「聞かれたら、僕の持っている感覚、引き出しを隠すつもりもないので、聞かれたことにしっかり答えられればと思います」。投手陣ではチーム最年長。助言を与えていくのも、求められる役割の1つと捉えている。

初対面を果たした吉田輝も「テレビで見て、変化球がすごかった。その人が目の前にいるんだなぁと思って、まだ実感が湧かないです」と感激した。初々しい後輩のことを、金子は昨夏から一目置いていた。

金子 いいピッチャーで、すごい球を投げることは、もう知っているので。(甲子園も)見ていました。まだまだ伸びしろはあると思うけど、その中でも完成度が高い。駆け引きとか、全体的に、いい意味でまとまっている感じですね。粗削りでもない。しっかり考えて投げているなという感じは受けますね。

逸材と認めるからこそ、求められればアドバイスもいとわない。

約2週間の米ロサンゼルスでの自主トレも、精力的に終えてきた。「ちょっと雨が多くて、外でキャッチボールできなかったところだけ。トレーニングもしっかりできた」。室内練習場では今オフ初めてスパイクを履き、軽めにキャッチボールを行った。参加するアリゾナキャンプ出発前に「気持ち的には1回、投げておきたい」とコンディションがよければ、鎌ケ谷でブルペン入りも予告。新戦力の目玉が、頼もしく動きだした。【木下大輔】

 

○…捕手を座らせた投球練習から一夜明けた吉田輝は早速、課題解消へ動きだした。新人合同自主トレの全メニュー終了後に室内練習場でキャッチボール。「動画を見て直せる場所があったので。体重移動の部分。上半身ではなく、もっとケツ周りとか太ももが疲れてくるような投げ方を意識しています」と説明。使ったグラブは内野用。練習でノックを受けるために用意したもので「やっぱり紫から離れられないですね(笑い)」と金足農カラーにした。左手を入れる部分には「守備職人」と刺しゅう。「真面目なことは入れたくないので」と笑った。