ENEOS 侍ジャパンシリーズ2019「日本-メキシコ」(3月9、10日=京セラドーム大阪)の代表メンバーが18日、発表された。稲葉篤紀監督(46)が沖縄で会見を開いた。

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28人の名前を見てチームの軸となるレギュラー格は半数ぐらいだろう。平均年齢は24・4歳。同時期の昨年3月のオーストラリア戦は約20人ほどがチームの主力で同25・2歳だった。12年の代表常設化後で年齢制限のない大会では今回が最年少だ。もちろん年齢ではなく実力の世界。それでも11月のプレミア12を控え、来年の東京オリンピック(五輪)まで1年半を切り、今回の侍ジャパンは若返った。

将来性に比重を置いたチーム構成を稲葉監督は「(東京五輪など)本番までに不足の事態や想定外のことが起きる可能性がある。メキシコ戦は選択肢を増やすためにも、まだ見ていない力のある選手を試す最後のチャンス」と説明した。昨年11月の日米野球で5勝1敗と快勝し、掲げる「スピード&パワー」の実践に一定の手応えがあるからこそ、ラボ(実験室)で新刀を研げる。

常連メンバーの筒香、秋山、菊池はメジャー志向も抱く。今オフにメジャー挑戦を決断すれば、リーグ中断のないメジャー組の東京五輪の出場はかなわないだろう。その時に今季、絶対的レギュラーに成長することを絶対条件に清宮、吉田正、吉川尚らの初選出組が代わるピースになりうるのか。プレミア12は五輪の前哨戦となるため、今回は純粋にテストできる、ほぼ最後の機会だ。

東京五輪後も侍ジャパンの道は続いていく。21年WBC、そして以降の国際大会に向けても有益な実戦にしたい。【侍ジャパン担当・広重竜太郎】