エースがチームの連敗を止めた。日本ハム上沢直之投手が5日、西武戦(東京ドーム)で7回1失点。開幕戦以来、今季2度目の先発でうれしい今季初勝利を挙げた。「連敗を止めたいという一心で投げた。早い段階で勝ててうれしい」と喜んだ。

7回にピンチを招いても気持ちは冷静だった。山川に1発を浴びた直後。2本の安打と四球で無死満塁。「ああいう場面で抑えられないと」。中村、メヒアと長打力のある打者相手にも真っ向勝負を挑み、無失点に切り抜け、ガッツポーズ。「内角で勝負できたことが良かった。今後の自信につながる」と振り返った。

プロ8年目、エースの称号を得るまでの成長に、並外れた追求心がある。投げることに関して、自分が納得するまでやめない性格。上沢と同期入団で、オフには鹿児島・徳之島でともに自主トレを行うなど、親交が深い松本は「あいつほど追求する選手っていないんじゃないかなと思いますよ。例えばゲームとかもやり始めたら極めるまでやるタイプ」。負けず嫌いで1つのことを極めることにたけているという。

エースの好投で連敗は3でストップ。栗山監督は「ナオらしくなってきた。本当にすばらしい。よく粘ってくれた」と評価した。「連敗を止められたのがいちばんうれしい。ひとつひとつの積み重ねが信頼につながってくると思う」と上沢。頼もしいエース右腕が、今年もチームをけん引する【山崎純一】

▽日本ハム木田投手チーフコーチ(今季初勝利を挙げた上沢の投球に)「チームが連敗している中、勝ちきらないといけないのをよく投げきった」

▽日本ハム鶴岡(上沢を好リード)「良かったです、しっかり的を絞らせず、慎重に投げていた」