楽天ドラフト1位の辰己涼介外野手が、初の猛打賞をマークした。7回に鮮やかなセンター返しから2点目のホームを踏んで反撃ののろしを上げると、9回にも変化球をたたきつけてチャンスを拡大。

執念の同点劇の呼び水となった。さらに延長10回には2死二塁から右前へ。二塁走者の橋本が本塁タッチアウトで勝ち越し打とはならなかったが「本当はホームランを打ちたかった。後藤駿太さんの肩が強いのは分かっていたから、ライト前に打った僕が悪い」と笑わせた。

凡退した最初の2打席を踏まえ「球を見すぎていた」と差し込まれ気味だったタイミングを修正して対応。「空振りしても次の球で修正できたり、だいぶ地に足がついてきた」と一定の手応えをにじませる一方で、満足とはほど遠い。2回2死満塁で空振り三振を喫した第1打席を振り返り「ホンマに悔しかったです。僕の本来の持ち味は勝負強さ。満塁で打てていれば…。まだチームの足を引っ張っている」と自らにハッパを掛けた。