吉田は先発の岩下を見事にリードし、ソフトバンク打線を封じた。初回1死二塁、打席には3番内川。フルカウントからの6球目、低めにフォークを要求し、中飛に切った。計4投手を懸命にリードし、“師匠”を無安打に抑えた。「(無失点は)一番理想。まずは0に抑えられてよかった」と安堵(あんど)の表情を見せた。

現在の立場は正捕手田村に次ぐ控え捕手。今季3度目のスタメンマスクだが、岩下とは前回登板の11日オリックス戦に続いてのコンビだった。「前回は打たれるのを恐れて、初回変化球が多くなってしまった。その反省を生かして『よーいドン』から真っすぐを使っていこうと」。8回無死一塁では甲斐がバントを試みた小飛球をダイビングキャッチ。守備でも盛り立てた。

17年オフ、課題の打撃向上を求めた。「今まで対戦した中で一番いいバッターが内川さんだと思ったので」。あいさつ程度の関係だったが、自ら連絡をとり弟子入りを志願した。この日の3回の第1打席は通常の登場曲「キン肉マン Go Fight!」ではなく、内川と同じ遊助の「ひまわり」に送られ打席へ。右前打を放った。

6日のソフトバンク戦後には「焼き肉Mr.青木」で内川家とともに食事を取った。前回の3連戦は守備のみの出場だったが、この日はお礼代わりの好リード&マルチ安打で、師匠に成長した姿を見せられた。

チームは最下位も、昨年日本一のソフトバンク相手に2戦連続のゼロ封勝ちで、ここまでの対戦成績は4勝1敗。この勢いで、一気に巻き返す。【久永壮真】