日本ハムがソフトバンクとの首位攻防3連戦の初戦を落とした。打線は5回と8回に犠打失敗など、攻撃の歯車が最後までかみ合わず、今季ワーストタイの2安打に終わり、今季6度目の0封負けを喫した。これでソフトバンクのエース千賀には今季4戦4敗となり、ゲーム差も2・5と広がった。

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終わってみれば、手痛いミスになってしまった。0-0で迎えた5回無死一塁。石井の犠打は小フライとなり、走者を二塁へ進められなかった(記録は投飛)。続く宇佐見も二ゴロ併殺打で攻撃が終了すると、6回に先制点を献上した。

8回の攻防も、両軍の攻撃の流れが対照的だった。ソフトバンクは無死一塁から甲斐が初球で犠打に成功。2点目につなげた。その裏の日本ハムは無死一、二塁の同点機で代打杉谷がスリーバント失敗。追い上げムードがしぼみ、後続も打ち取られた。栗山監督は「選手は一生懸命やっている。悪いのはオレ。オレの判断が間違っている」と自らの采配を責めた。

結局、得点を奪うことはできなかった。石井は「決めなきゃダメです」とうつむき、杉谷も「失敗した僕が悪い」と猛省したが、最後まで千賀に攻撃の流れをつかませてもらえなかったのも事実。これで、千賀には今季4戦4敗。力でねじ伏せられている。

ゲーム差は2・5となり、今カードでの首位浮上の可能性はなくなったが、まず大事なのは負け越さないことだ。そして、ソフトバンクとは今カードを終えると残り3カード。いずれも週末開催で、千賀とは対戦を繰り返す可能性が高い。栗山監督は「大事なところで必ず来る。何とかしないといけない。そんなに簡単には、うまくいかないけど」とリベンジを期した。ソフトバンクの難攻不落のエースを打ち崩さなければ、逆転優勝は夢と消える。【木下大輔】