ヤクルトは29日、来季のコーチングスタッフを発表し、新たに1軍投手コーチに就任する斎藤隆氏(49)が都内の球団事務所を訪れた。

契約を終えると「高津監督の下、全力で、選手と同じ方向を向いて一緒に頑張っていく覚悟を決めました」と意気込んだ。

斎藤氏は日米通算112勝、139セーブを記録。高津監督から「日米の野球、先発とリリーフ、全てを経験している。スキルがある」と指名を受けた。投手陣再建はチームの課題。秋季松山キャンプで11月1日から指導を開始する。

背番号は「77」に決まった。現役を終えた楽天時代の監督であり恩師の星野仙一氏(享年70)と同じ数字。「空き番号の中で光って見えた」と自ら選んだ。「選手を真剣に考える、優しい人だった。星野さんの熱さはまねできないかもしれないですけど、見習っていけたら。熱量は選手に伝わる」と名伯楽の教えを引き継ぐ。

プロ入り直後の横浜では小谷正勝氏に、米ドジャース時代は対話を重視するリック・ハニカット氏に。多くの指導者からさまざまな手法で学んできた。個々に合ったアプローチをすべく「自分が受けた指導もいくつかエッセンスとして取り入れながら」、向き合っていく。現在はキャンプインを前に、投手陣の映像から情報を集めている段階だ。

この他、1軍では宮出打撃コーチがヘッドに昇格。2軍は、ともに今季現役を引退した畠山和洋氏(37)大松尚逸氏(37)が打撃コーチに就き、同外野守備走塁コーチには前日本ハム守備チーフ兼内野守備走塁コーチの緒方耕一氏(51)が就任した。【鎌田良美】