中日ドラフト2位の橋本侑樹投手(22=大商大)と同3位岡野祐一郎投手(25=東芝)が上々のオープン戦デビューだ。

1日、本拠地ナゴヤドームでの広島戦にそろって登板。岡野は2回を1安打、橋本は1回1安打でいずれも無失点。1軍生き残りをかけた立場から救世主候補へと局面を微妙に変えた。

ロメロが前日の試合で左肩の異変で緊急降板した。この試合の2番手で登板した梅津も1回3安打3失点とスロー調整の影響が残っている。開幕ローテ候補に黄信号がともる中、まずは社会人出身の岡野が結果を出した。

鈴木をこの日最速となる145キロの速球で遊飛に仕留めた。持ち味の多彩な変化球も可能性を広げる。2月19日の巨人との練習試合に先発した際は3回4安打2失点。だが指摘されたテンポの悪さも解消。「2イニング目には変化球でもストライクが取れました。感触もよかった。この投球を続けていきたい」。次回以降がグンと楽しみな存在となった右腕は充実の汗をぬぐった。

実戦初登板となった左腕橋本も独特のフォームから繰り出される動くボールはすべてゴロとなってアウトを刻んだ。最初の打者となった小園の痛烈な打球は半回転しながら背面越しに差し出したグラブに吸い込まれ投ゴロに。大学時代にも経験があるという曲技デビューに「やってやったぞと思いました」と会心の笑顔を見せた。

与田監督は岡野について「力強さ、テンポ。非常によかった」と評価。2人について「可能性としては先発で(育てていきたい)と考えています」。期待度のレベルが一段上がったことをうかがわせた。【安藤宏樹】