矢野阪神が20日から練習試合・ヤクルト3連戦(神宮)で非常事態オーダーをテストする。メインテーマは新外国人の4番ジャスティン・ボーア内野手(31=エンゼルス)が不振などで不在時のケースだ。オープン戦で首位打者に輝いた大山と2年目マルテの併用を軸に戦い方を探る方針。開幕延期の期間を有効に活用する。

ぽかぽかした春の陽気に包まれてペナントレースが幕開けする-。20日の球春到来に沸くはずだった「神宮の杜」に、観客はいない。矢野監督も「開幕が決まらんとねぇ。持って行き方が難しい…」とため息交じりに話したが、誰を責めることも出来ない。早くても今季の開幕は4・10。そこに向かって準備を進めるしかない。

練習試合と言っても1試合も無駄にしない。20日からのヤクルト3連戦(神宮)では不動の4番ボーアに不測の事態が発生した場合の布陣をテストする。「4番一塁」で起用しているが、抜けた場合にどう戦うか?

基本線は昨年と同様の一塁マルテ、三塁大山のプラン。オープン戦好調の2人が攻撃力を補う。もちろん、一塁大山、三塁マルテも可能だ。さらに外野手サンズや原口の一塁起用もあり得る。左打者が並ぶ今季の打線を考慮すれば、右打者を一塁で起用することでプラスに働く面もある。

神宮、横浜と続く関東遠征には、1軍の野手ほぼ全員が同行。そこには一塁守備固めが可能で、17日に1軍合流した荒木も含まれている。矢野監督は延期期間について「まずは外国人の見極めというか、そういう時間に使える。他もポジションを争っているところが多いので」と抜かりなし。どんな非常事態にも対応する。

阪神ボーア(開幕に向けて)「明日(20日)シーズンが始まる予定だった。明日、始まってもいいよう、準備できている状態。しっかり自分の準備をしたい」

阪神清水ヘッドコーチ(関東遠征の方針について)「(主力、外国人含めて)みんな連れていく。3打席をどこで入れていくか、考えます」

★阪神ボーア不在オーダー

1番右翼 糸井

2番中堅 近本

3番一塁 マルテ

4番三塁 大山

5番左翼 サンズor福留

6番二塁 糸原

7番捕手 梅野

8番遊撃 木浪

9番投手