DeNA今永昇太投手は2年連続の開幕戦白星を飾れなかった。雨の中、5回を93球、7安打5奪三振で2失点。最速150キロをマークし、先発として最低限の役割は果たしたが「5回は下位打線で、テンポアップして抑えようと、少し淡泊になってしまった」と悔やんだ。

コロナ禍で自らと向き合う時間が増えた中、プロとしての社会的役割にも考えを巡らせた。前日には「プロ野球選手から野球を引いてゼロだったら意味がない。せっかくこうしてまた野球をやらせてもらえるので、今季はいろんなことを我慢してくれた皆さんの、全ての気持ちを背負って投げられたら」とコメント。強い気持ちで臨んだマウンドで結果を残せなかった。

降板後は大瀬良の好投を目に焼き付けた。「雨の中でも下半身が安定して再現性の高いフォーム。出力を抑えてマウンドをうまく利用していた」。相手エースからも学び、次回登板への糧とする。【鈴木正章】