高卒ルーキーたちも2軍で快音を響かせた。中日ドラフト1位の石川昂弥内野手(19=東邦)はウエスタン・リーグのオリックス戦で、阪神ドラフト2位の井上広大外野手(18=履正社)は同広島戦で、DeNA森敬斗内野手(18=桐蔭学園)はイースタン・リーグの楽天戦で1号アーチを放った。阪神1位の西純矢投手(18=創志学園)は先発デビューで5回途中1安打1失点。1軍の舞台へ-。必死のアピールを続けていく。

   ◇   ◇   ◇

中日ドラフト1位の石川昂が、本拠地のナゴヤ球場で公式戦1号を放った。1回2死一塁。オリックス先発のドラフト1位宮城の1-2からの4球目、外角の145キロ直球を逆方向の右越えに運ぶ2ラン。昨年の高校日本代表のチームメートを相手に、開幕から7試合で務める「4番三塁」の力を見せつけた。

「早く1本打ちたかったので、1本出て良かった。外角の高めだったのですが、きれいにバットが出せた。あのコースはいままで打てなかったので、いいバッティングができました」

新型コロナウイルス感染拡大による自粛期間中、打撃フォームをオープンスタンス気味に変えて、この日は3安打の固め打ち。「練習で意識してきたことを、試合でできました」。未来の主砲候補が輝きを放った。

阪神ドラフト2位の井上がウエスタン・リーグ広島戦(由宇)で待望の公式戦1号を放った。2回に、先発山口の2球目外角直球を右翼席へ。「ボールがつぶせたという感触があったので、いい感触でした」。実戦では7本目だが、逆方向への1発は初めて。「(右翼へは高校時代も)あまり打った覚えはないです」と、自身も驚きの先制ソロになった。8回にも適時打を放ち2安打2打点。将来の大砲候補が非凡なパワーを見せつけた。

DeNAドラフト1位森が、イースタン・リーグ楽天戦(平塚)でプロ1号を放った。6回無死、藤平の147キロ直球を左翼席へ運んだ。「ストレートに振り負けないよう意識して打席に入りました。ヒットが出ていなかったので、何としても結果がほしいところ、狙ってはいなかったですが、本塁打になりうれしいです。ボールを強くたたくことができました」と振り返った。

阪神ドラフト1位の西純がウエスタン・リーグ広島戦(由宇)でプロ初先発し、5回途中を1安打1失点と好投した。3回までは完全投球。4回2死で宇草に二塁打を打たれたが、続く4番林を内角直球で見逃し三振に仕留めた。「4回までは自分のピッチングができた」。5回は四死球で走者を背負い、セットポジションになったことで制球を乱した。「イニング間のキャッチボールをセットで投げていればよかったなと後悔した」と反省も忘れなかった。